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日本自転車ツーリングの諸相By Bill Macher 第四章 お風呂日本での風呂・・・それはそれは最高のひととき!でも、知っておかないといけないことがあるんだ。 実は、ほんの2,3の基本があるだけ。まずは、外見の物理的なレイアウトから。風呂は一方が男性、一方が女性という風に区分されていて、入り口に登り口があり、そこで靴を脱ぐ。脱いだ靴を置いておく小さな下駄箱がある場合もあるし、ただ他の靴と並べて入り口に置いておけば良い場合もある。中に入ると脱衣所があるのが分かると思う。鍵がかかるロッカーがあるので脱いだ服をいれておける。田舎の方では脱衣篭が置いてあるだけの場合もある。大抵は入り口に一名の番台がいる、多くのケースは女性で(100%ではないが)この人の場所からは、男性と女性の脱衣所の両方が丸見えとなっている。入る前に彼女にお金を払う。心配しなくても良い。番台からは、始終見慣れた風景なので、恥ずかしがることはない。彼女(もしくは彼)は、あなたが急いで服を脱いで風呂場に入っていったとしても全く注目はしていないのだから。 風呂場に入ったら、まずは小さな椅子と洗面器を探す。石けんは置いてあることが多いが、自分のものを持って行った方が良い。小さなタオルを持って行くか、なければ番台のところで数百円で購入もできる。お金を払えばあなたのものだから持ち帰りOKだ。このタオルで体を洗い、また風呂から上がるときには、水滴をぬぐって体を拭くものとして使う。 壁に沿う形か、アイランド型になってたくさんの蛇口が並んでいるはずだ。最初に、椅子を蛇口の前に置いて、水を洗面器に汲む。お湯と水を混ぜて何杯かを体と頭にかけ、体と頭を洗おう!蛇口はバネ仕掛けになっているので、ボタンを押せば洗面器に半分くらいの水が出る。足りなければもう一度押せば良い。制限はないので、何度でも!だけど、洗濯をしてはダメだ。公共の風呂での洗濯は皆から眉をひそめられることになるだろう。 大きな湯船につかる前によく体を洗ってすすがなければならない。お風呂は皆で入るものであり、かなり大きい。風呂にもよるが、12人以上軽く入れるのが平均的で、大きな温泉を探せば時には100人も入れる物もある。温度が違うお風呂がいくつかあることもあり、その場合にはぬるいものから先に入り、調整しながら徐々に温度の高いものに入ると良い。もちろん個人の自由なので熱い方に先に入るのも構わない。湯船のところにも冷たい水の蛇口がついていることがあるが、勝手に水を入れてはダメだ。あなたはゲストなのだから。地元の人は適温をしっているのだ。 銭湯も温泉も同じように楽しむことができる。銭湯であれば400円程度。また、外観が立派で高そうに見える温泉施設でも600円程度で入れるところもたくさんある。銭湯で400円かかったと思えば、600円は非常にリーズナブルだ。 地元の人にお奨めの温泉を聞くのも手である。私の記憶に残る温泉の思い出は、とても古く、大きな温泉の酸ヶ湯(という名前だったはず)。十和田湖の近くにあった。ここでは、料金はたったの400円!安くて素晴らしい温泉だった! 時々、無料の露天風呂もある。ある時北海道で良い経験をした。羅臼から数マイル北上する知床半島を縦断する道路がある。小さな橋を自転車で渡り、露天風呂のすぐそばに停めて露天風呂に入った。横を流れる川の冷たい水で適温になった温泉だった。 きっとすぐに銭湯や温泉に慣れて心地よく感じるようになると思う。地元の人達を観察して、風呂の入り方や習慣を学ぶのが早い。みなそれぞれのやり方で、何人かは小さなタオルで大事な場所を隠したり、タオルを輪のように丸めて頭の上に置いたり、気取って歩いている人がいたり(私もいつの日かそうしたいものだが・・)が、湯船の中にタオルを入れてはいけない。頭の上に置くか、洗面器の中に自分の石けんと一緒に入れておくのが良い。 もしまだ日本のお風呂の習慣に沿って、洗って、入って、また洗って、また入って、「はぁ〜っ」と声が漏れてしまう経験をしていないのなら・・・今すぐ行くべし!自転車旅行での長い一日を締めくくるには最高の終わり方になるはずだ。おっと一つ言い忘れた。更衣室では大抵ビールや(もちろんソフトドリンクも)が売られているのでご心配なく! 少し前までは、街のあちこちに銭湯があった。しかし、今日、その多くが閉鎖に追い込まれている。理由は現代日本のほとんどの家庭に風呂を備えているケースが増えたことだ。銭湯や温泉の伝統は文化の一部であるのだけれど、最近は街の小さな銭湯が閉まり、温泉施設がオープンしている。このような温泉施設は、伝統的な銭湯に変わるものである。ちょっとお洒落で、料金もちょっと高い。でも露天風呂もあったりとなかなか良い。ある若い親子と一緒にお風呂につかったときにその父親が教えてくれたのは、「このような施設は温泉だといっているけれど、実はスーパー銭湯なんだ」ということだった。 銭湯や温泉での経験は、日本を「自転車旅行天国」とさせている大きな理由の一つだ。 last modified:16, 11, 2006
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