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Length of Japan:北海道4.「旭川 - 稚内」概要
このルートの地図詳細そばの郷
旭川からはメインルートを避け、江丹別峠を越え、雨竜川沿いを走る。江丹別
峠さえ越えてしまえば交通量は少なく、快適なサイクリングを楽しめる。雨竜川
沿いの国道は起伏も少なく走りやすい。
日本最大の人造湖、朱鞠内湖から発する雨竜川沿いにはかつて名寄と深川を結ぶ
鉄道、深名線があった。1940年前後の鉄道とダム建設においては、多数の人々が
過酷な労働に従事させられ、判明しているだけで204名の死亡が確認されている。
そのうち36人は朝鮮から連れてこられた人々であった。 朱鞠内湖に近い母子里は日本最低気温(-41.2℃)の記録地としても知られている。 冬にはダイヤモンドダストが見られることでも有名だ。厳冬期には太陽光がダイ ヤモンドダストを照らすことで現れる「光の塔」ことサンピラーも見ることがで きる。 米作の北限地
朱鞠内からなだらかな美深峠を越えると米作の北限地、美深に着く。北海道での米作は無理と考えられていた時代から少しづつ品種改良が重ねられ、今ではこのような北国でまで作付けが可能になった。
なお、美深から歌登まで約50kmに渡り店らしい店は無い。美深で水と食料は十分補給しておこう。
美幸線をなぞって
美深からはかつての国鉄美幸線(びこうせん)をなぞって歌登へ行こう。美深から枝幸まで結ぶはずだった鉄道は建設も半ばに廃線になってしまった。天の川トンネルの北側ではレールが一度も引かれぬまま放置された廃線跡を見ることができる。 オフロード派には美深から道北スーパー林道こと美深歌登大規模林道を楽しむことができる。場所により砂利が深く自転車には少し走りにくいが、北海道の森はうんざりするほど楽しめる。 砂金採掘歌登から静かな道道120号線を北上すると中頓別へ抜けることができる。 中頓別および浜頓別には砂金採掘が楽しめる場所があり、手軽に砂金採掘を楽しむことができる。
特にお勧めなのが浜頓別のウソタンナイ川の砂金採掘公園だ。500円で道具一式を貸りると簡単な指導もしてくれる。サイクリストのあなたは迷わず制限時間無しの「川堀り」にトライしよう。
浜頓別に着いたらラムサール条約登録湿地のクッチャロ湖へ行って見よう。ここにも美しいキャンプ場がある。
北洋に残るドラマクッチャロ湖畔のキャンプを楽しんだら、もの寂しくも美しい海岸線をひたすら 北上しよう。約30kmで猿払に到着する。猿払では道の駅の前に建立された石碑を みてみよう。1939年に座礁し、多数の犠牲者が発生したソ連のインディギルカ号 の慰霊碑と漁業組合による「いさりの碑」である。
船に残された人たちを救うため、人々は決死の覚悟で救助に向かった。
なお、出稼ぎ漁民といわれていたインディギルカ号の乗客だが、ロシア崩壊後、
その多くが実は政治犯だったことなど事件的な要素も指摘されている。
日本最北端東浦を過ぎるとしばし無人地帯が続き、日本最北端、宗谷岬へ着く。ここより先に道は無い。天気が良ければはるかかなたにサハリンが見える。 宗谷岬では南側の丘にも上って見よう。1983年に起きた大韓航空機追撃事件の慰霊碑「祈りの塔」、世界中のコインで作られた「世界平和の鐘」、間宮林蔵の立像などがある。ここ一帯は最終氷期に形成されたなだらかな宗谷丘陵の一部である。現在は広大な牧草地帯になっている。
ここまで来れば旅の終結は近い。最後の区間、稚内までゆっくりと走ろう。 いち押し!利尻島と礼文島利尻島にはサイクリングロードが整備されている。でも自転車だけでなく登山も楽しんで欲しい。ただ、利尻岳に登るなら準備は万端にしよう。9月にもなれば時により雪さえ積もることがある。標高も2000m近く、非常に冷える。 余裕を持った計画が大切だ。 礼文島なら西海岸沿いを最北端のスコトン岬から桃岩まで歩く8時間コースが有名。特に北部の海岸線は素晴らしい。
意外に穴場なのが礼文岳の登山だ。簡単に登れる割に絶景が待っている。 道産米現在全国では空前の道産米ブームが巻き起こっている。かつての「おいしくない」イメージは更なる品種改良で払拭され、コシヒカリをしのいで採用される事例すら多々発生している。 以下に代表的な道産米を紹介しよう。まずは味わってみて欲しい。
ルートルート概要
(赤:国道、緑:道道、灰色:その他の道を示します) あとがきLength of Japan はここ稚内が終点となるが、旅をここで完結する必要は無い。利尻礼文を楽しんだ後はサハリンまで足を延ばしてみてはいかがだろう。 季節運行だが、稚内からはサハリンのコルサコフへの定期船がある。ロシアの観光ビザは厄介なので旅行代理店を経由してあらかじめ取得しておこう。サハリンは失われた北海道が多く残っていて自然が素晴らしい。 1000km以上に及ぶ自転車での北海道横断の旅。いかがだったでしょうか。 もし走り終えたならその感想、ご意見など私たちにお送りください。感想文なども投稿できます。一筆残してみませんか。 フィードバックご意見、ご感想は随時受け付けています。ウェブフォーラムにどしどしお寄せいただきたいと思います。
現在私たちは北海道の稚内から九州まで全国展開する予定で準備を進めています。情報提供、ご意見などもぜひお寄せください。 南へ戻る(札幌-旭川) → (旭川-稚内) uploaded:05, 03, 2008
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