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日本自転車ツーリングの諸相By Bill Macher 第二章 無料のキャンプ場日本での自転車旅行とキャンプについて まず始めに、Roger Grigsbyの"Introduction to Bicycle Touring in Japan"(日本での自転車旅行)を読んで欲しい。自転車旅行に関する一般的なアドバイス、特にキャンプに関するアドバイスは素晴らしい。オススメ!! 私にとって自転車で日本を旅行することの醍醐味は、どこで1日を終えるかを心配しなくて良いことだ。一方で、同時に1日をどこで終えるかを決めずにいるといういいかげんさを楽しむことができるということにもなる。このいいかげんさというものは、毎日のルーティンにちょっとした冒険を添えることになるし、これを毎日経験していくと旅が刺激的になる。ミステリーとでもいうのだろうか。夕方になってからでもキャンプを張る場所を見つけることができるんだと知ると、自然と次に1日の終わりに温泉や銭湯へ行く気分になれる。 私は、旅の計画を立てるとき、全体の期間を決めるだけで、そのルートについては、日々にその日の気まぐれで変更する。風が自分をその日の終わりの地点へ運んでくれるという感じだ。水や必要な設備のある場所で一晩過ごせるだろうとわかっていることはとても心強い。最悪の場合でもそんなに悪くはない場所(且つ他の誰からも邪魔されない場所)にテントを張れるということが分かれば、神経が細い人でも安心できるだろう。心配することはない。私が保障する。 Rogerが説明しているように、できる限り控えめな姿勢でいなさい。私が好きでやっているのは、町に着くとまずは適当な公園を探しにちょっと走ってみることだ。適当な公園というのは、人目に付きにくい角地のある小さめの公園か、どこにいても人目につかない場所を確保できる大きめな公園がいいだろう。もしくは中くらいの公園の木の下にテントを張るのも手もあるかもしれない。それぞれのロケーションで何がベストかはその人の直感によるのではないか。 控えめな姿勢で目立たないようにしておくということは、夕暮れが来るまではテントを張らないということにつながる。(左の写真は、私がキャンプを終えが翌朝に撮ったもので、テントを畳んでいる間に色々な身の回りの物を少し太陽にあてているところだ)公園の中で、そこにある設備を利用して物を吊すことは構わないが、自分の存在を見せびらかすようなことはしない方が良い。(ただでさえ外国人というだけでひどく目立つので)子供達が家に帰るのを待ってテントを張るべきだ。当然のことだが、たき火はNG、騒音を出すのももちろんダメだ。町中の公園というのは、民家から近いのであるから、そこに注意しなければならない。ゲストであるということを忘れないように。他人を思いやる気持ちを忘れなければ、その分自分にも返ってくるのだ。簡単に言えば、公園を利用し、その水やトイレといった施設を使うことを黙認してくれる(そっとしておいてくれる)ということだ。水やトイレといった施設は大抵の公園に備わっている。(私が96年に21晩に渡って公園でキャンプをした時には、水とトイレが使えなかった公園はたった1箇所しかなかった) 朝はキャンプを早めに切り上げるようにしているが、時々はテントの中でダラダラすることもある。特に雨天時はそうだ。旅が終りに向かい、公園でのキャンプの美しさと便利さに感謝し始めたとき、私は「公園を使わせてくれてありがとう」という感謝の気持ちを表すために少しの時間を割いて公園のゴミを片付けるようになった。そんなに長い時間ではない、たった10分から15分、前の晩を過ごさせてもらった付近の大きな紙くずなどを拾ったりしている。その地域の「ホスト」の皆さんに私がゴミを出したと思われたくないという気持ちもある。残念ながら、日本でのポイ捨てはかなり酷い、少なくとも私の目から見てそう思う。 地方の公園は、自転車旅行者達にとっては天国である。どんな小さな町でも一つ、二つはあるのだ。無料で泊まれる場所があるということは、日本の高い物価をちょうど相殺してくれる。特に食事とビールは高い!私は辺り一面びしょびしょの雨の中を何日も自転車に乗った後、佐渡島のフェリーターミナルに隣接した公園でキャンプをしたが、そこは橋の下!私が見つけた唯一の乾いた場所であり、それは素晴らしかった!)だから、日本が決してお金のかかる訪問地だという恐怖にうんざりしないでほしい。飛行機代に多少お金はかかるが、日本での自転車旅行は、むちゃくちゃお金のかかってしまうようなそんなにひどく高価な計画というわけではない。鉄道代もバス代もいらず、宿代も不要・・・なんて良い響きなんだ! 公園以外には、海岸、河岸、ロードサイドなど他にもいくつかのお金のかからないキャンプ地として適当な場所がある。だからもし少しでも心が動かされたなら日本での自転車旅行へ躊躇わずに飛び込んで欲しい。 last modified:16, 11, 2006
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